新たな個性と美しさ。 The xx "I see you" レビュー

 

 2017年、僕の音楽の扉を開けたのはこのアルバムだった。

 

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 The xx "I see you"

曲目リスト

ディスク:1

1. Dangerous

2. Say Something Loving

3. Lips

4. A Violent Noise

5. Performance

6. Replica

7. Brave For You

8. On Hold

9. I Dare You

10. Test Me

11. Naive - Bonustrack for Japan -

12. Seasons Run - Bonustrack for Japan -

 

Apple Musicのトップバナーに彼らのアルバムがあった。なんとなくだが、どんなものかと気になり出し聴き始め、一曲目を聞いた瞬間。僕は聴くことをやめることができなくなっていた。

「かっこよすぎる」

The xxの作品を聴くのは初めてだったが、そんな僕でも一瞬で魅了された。聞き手を選ばないかっこよさは間違いないだろう。

そんなThe xx "I see you"の感想を自分なりに文字に起こしてレビューしていこうと思う。

 

 

アルバムの幕開け

アルバムI see you の幕開けはこの曲から始まる。 

Dangerous

Dangerous

 M1"Dangerous"

 The xxの曲は最初の一曲目が一番いいと言う人がいるくらい、一曲目のインパクトと完成度は聞き手を驚かす。ベースと硬いビートが耳に心地いい。高揚感あるこのトラックはこのアルバムの幕開けには不可欠だ。

 

CINRAETのインタビューではこう語っている。

 

 ジェイミー:前作を作っていたときは、「The xxはこういうバンドでなくてはいけない」っていうコンセプトが自分の中に明確にあって。バンドのコンセプトに収まりきらないアイデアが徐々にたまっていったからこそ、『In Colour』は自分がやりたいことを全部やった、何でもありの作品になった。

でも、『I See You』を作りながら、ソロの延長上にあることをThe xxの表現に持ち込んでもいいんだってことに気づいていって。だから、自分にとって今作は「これはThe xxの作品だからやめておこう」という制限をしないで作った、初めてのThe xxの作品なんだ。

 

 ジェイミー・スミスはソロ活動でもDJ/プロデューサとしてアルバム『In Colour』を発売し成功を納めている。そんな彼のトラックメイキングのセンスやサンプリングなどがアルバムを多彩に彩る。

 

M1のタイトル通りの幕開けとともに彼ら三人が作り出す音のコンビネーションは止まることを知らない。M2の「Say something loving」でもジェイミーのセンスに溢れたサンプリングが繰り広げられていく。M3のLipsでは重厚なビートにコーラスのサンプリングが加わり、ロミーとオリバーの歌声ともにサビではギターが鳴り響く。濃厚な一曲である。M4「A Violent noize」 では攻撃的な高揚感とギターやベースが特徴的。そしてM5「Performance」とつながる。アンビエントな、と言うべきかダウンビートでかつ上質な音が展開していく。

 

  

 今まで以上にパーソナルに

そしてm7「Brave for you」

―ソングライティング、特に歌詞において、これまでとは違う内容を歌おうと思って作った曲はありますか?

ロミー:歌詞については、これまで基本的に私が歌っているところは私が書いて、オリヴァーが歌うところはオリヴァーが書くってやり方をしていたけど、今回は二人で膝を突き合わせて一緒に書いてみた曲がいくつもあって。

歌詞って、とてもパーソナルなものだから恥ずかしくて、これまではオリヴァーとメールで交互にやりとりをしながら書いていくことが多くて。今回自分が書いた曲の中では、特に“Brave For You”はリスクを恐れずに、これまでよりもかなり踏み込んだ内容になっていると思う。 

この記事でもあるように、ロミーならではの歌詞が展開して行く。いつもとは違うパーソナルな歌詞が心を揺さぶる。

  

 

 

 新たな色「On Hold」

On Hold

On Hold

 

ここでこのアルバムでひときわ目立つリード曲「On Hold」が一気にテンションを上げる。歌い始めのロミーが美しすぎる・・・そして歌い手がオリバーへと変わり、ベースが入りどんどん盛り上げて行く。歌詞は*1

[Romy Madley Croft]
あなたのせいじゃない
私たち夢中になりすぎた
これ以上無理
空っぽなんだもの

[Oliver Sim]
君は新しいスタートを切ったみたいだね
恋かもしれないな
僕らの関係を「古い」だなんてまだ言うなよ
いつどこで冷めてしまったんだろう
まだ大丈夫だって思ってたのに

 と冒頭にあり、このフレーズが何回か繰り返され展開していく。切なすぎる・・・この歌詞がロミーの透き通る声とオリバーの艶のある声がなんとも切なくさせる。言葉一つ一つがしっかりと音にハマる完璧な譜割は聴いていて心地よい。

でも音数はかなり少ない。そこが彼らの魅力だろう。少ない音数であれだけの魅力を出す。それゆえ圧倒的な音圧。闇の中を深く潜行するような展開は聴き手を興奮させられる。

 

今作を聴き終わった後、デビューアルバムにして英国のミュージック・アワードの最高峰であるマーキュリー・プライズを受賞した「The xx」を聞いた。とにかくこれもいい。このアルバムについても記事を書きたいぐらい。そんなデビューアルバム「the xx」では先ほど述べたように例えるなら闇。闇の中を潜行するようなものすごいアルバムだった。が今回は闇の中にも多彩な色が加わり大きなビジョンを描いているような気がする。

その色の一つがこの曲「On Hold」

ジェイミーのセンスあるトラックがギターやベース。彼女らの歌声をより引き出す。

 

 


The xx - On Hold in the Live Lounge

 

何と言っても生演奏も音源と引けを取らない、いやそれ以上といってもいいだろう。とてつもなくかっこいいのだ。ジェイミーが二つのMPCを操っているところがかっこよすぎる。至高。DJをやってる人間からしてみれば永遠の憧れである。

 

 

 

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このアルバムをオルタナティブといって一言で済ますか、R&Bだとかアンビエントであるとか、ポストパンク、ニューウェーブ、ロックなどの定義つけるのは人それぞれだか、もはやそれすら意味のないような気がしてくる。彼らの作る音楽は「the xx」なのだから。

そう、彼らは新しいPOPを提示してきたのだ。「The xx」という名の。

自分が効いたときは新しいと思ったし、類似するアーティストがいなかった。僕の高校生活。「the xx」という音楽が現れたのは自分にとって革命であったことは間違いないだろう。

 

 

I See You(輸入盤CD)

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著 おっかー

おっかー

高校生です。音楽いろいろ聞きます。映画はデビットフィンチャー作品が大好き。文字に起こして文章書くのが好きで始めました。来年は受験。。。頑張ります・・・

*1:一部紹介